不要な泡は消す!製造業で使われる消泡剤って何!?


消泡剤は何に使われるもの?

消泡剤は、製品製造でできる泡があらゆる製品の製造過程や製品そのものに残ると困る場合に使われる添加物です。使用される製品で代表的なのが、食品や化粧品ですが、例えば豆腐の製造で消泡剤が用いられたのは江戸時代にまで遡ると言われています。大豆を煮る製造過程で泡が多量に発生しますが、泡を取り除かなければにがりを混ぜる作業ができなくなるため、泡の発生を防ぐために消泡剤が用いられてきました。江戸時代には植物油を加工したものが消泡剤として使用されましたが、現代では主にシリコーンオイルを成分にする消泡剤を使って多くの食品や化粧品が製造されています。食品製造などで消泡剤に使われるシリコーンオイルは毒性がなく泡を消す効果が高いのが特徴です。

消泡剤の種類と特徴や注意点を紹介

種類によって消泡剤は特徴や欠点が異なります。安価なオイルタイプは、製品表面にできた泡を消すのに適していて、即効性があり高熱に耐えるのが特徴です。油性の高さから油浮きするので、排水する際に注意が必要と言われています。活性剤タイプは、少しの量を添加するだけで高い有効性が見られるのが特徴です。長期保存ができる一方で価格が高いため、添加量をコントロールする必要があります。エマルションタイプは、高級アルコールなどを水と乳化分解させたものです。水中で消泡成分を乳化分解させて混ぜているため、オイルインウォータータイプとも呼ばれています。シリコーンオイルのエマルションタイプは食品製造にも使われていますが、この種類は長期保存できません。

消泡剤にはさまざまな種類があります。シリコン系や界面活性剤、高級アルコールなどに分けられ、製品によって使用する種類を変えていきます。